ごみの分別と今後の展望について(一般質問)

2023.12.13 議会定例会 一般質問

 

★今回は村のごみ全体の分別と今後の展望について一般質問をしました。

主にプラごみの資源化への移行、それに伴うペットボトルのラベルの取り扱い、父島の生ごみ回収の検討、段ボールゴミの啓発について言及しました。

 

とても嬉しい事に迅速にプラごみ回収の動きをすると答弁してもらえて、啓発も父島の生ごみも動きだして行く手応えのある答弁でした♪

 

普段から回収、搬出に関わっているだけに、今回の視察がとても意味を持つものとなりました!

僕自身、村の議員で一番今のゴミについて語れる立ち位置にいる気がします☆

 視察先の皆様には本当にお世話になりました。この場を借りて、深くお礼を申し上げます!

 

 

アーカイブはこちら。01:35:22からです。

 

↓議事録

【ジャイアン】

 島のゴミ分別は約20年以上前に設定され、概ねほぼそのまま現在に至っています。

先日、内地の金属ゴミ処理業者、ペットボトル処理業者、その他ゴミの運搬業者(共勝丸の東京事務所)を訪問し、村のゴミの行く末を見てきました。そこでゴミの出し方について学び、プラスチックは焼却ではなく、資源として取り扱う時代になっていることを認識しました。ゼロカーボン宣言にも深く関係する部分だと思います。

僕自身、ゴミの回収と搬出もしているので現場感を持っていると思います。

今後、村のゴミ回収を見直す必要があると思います。ですが住民や現場、運営側の混乱を避けるためにも、数年かけて丁寧に段階的に移行する必要があると考えます。

 提案としてですが、まずは、ペットボトルの回収について改善する予知があると思います。ラベルを除去して、ラベルなしでの搬出を段階的に進めるのはどうでしょうか?ラベルは焼却ではなく、プラ資源として内地搬出へと調整をするということです。

他は現行通り、キャップは外して、本体は潰して捨てる事の啓発をしっかりと徹底する。

キャップもプラ資源として回収する。色付きのペットボトルも回収しながら、除去しているがペットボトル資源にならないこと、プラ資源になる事をしっかりと伝える啓発が必要と考えます。いかがでしょうか?

 

【石原環境課長】

 宮城議員からのペットボトルに関するご質問にお答えいたします。

 ペットボトルの回収につきましては、従来からラベルを剥がさないで島外搬出しておりまして、村民の方へもそのように周知をさせていただいているところです。

 その理由としましては、ラベルを剥がすと焼却ごみとして回収されますので、全体としては微量ではありますが、結果的に最終処分場の残余年数が短くなることにつながるためです。

 なお、ラベルを剥がさないで出した場合でも、本土の処理業者は、リサイクル処理工程の中で機械により選別できており、さらにそのラベルも最終的には助燃剤として活用されていると聞いておりました。そのため、本村は焼却炉や最終処分場の延命を優先し、ラベルを剥さないで搬出するという選択をしていたところです。

 宮城議員よりラベルを除去して、ラベルは焼却ではなく、プラ資源として搬出できないかとのご提案がございましたが、ご指摘のとおりペットボトルのラベルは剥して国の容器包装リサイクルのルートに乗せて搬出すれば、資源としてリサイクルされることとなります。

本村の現在の容器包装プラスチックの回収については、特に広報はしておらず、村役場第二庁舎での試験的な拠点回収と、村民の有志の方のご協力のもと父島の3箇所で集団回収を実施しております。回収を広げていくためには異物混入や回収方法の課題等もあって、容器包装プラの回収は限定的となっておりました。

 しかしながら、今後は、段階的にはなりますが、容器包装プラスチック回収の拠点を拡大し、多くの方にご利用いただけるよう検討を開始しておりますので、その過程の中でラベルについても剥がし、リサイクルのルートに回していただくよう、村民の皆様にお願いできればと考えております。

 なおペットボトルの出し方については、今年度から「キャップを外して潰して出して下さい」という広報に力を入れておりますが、さらなる工夫も加えながら継続して普及啓発を図りたいと考えております。

 さらに、色付きのペットボトルもペットボトル資源にはならないという点はご指摘のとおりでございますが、現状は数も少ないですし、処理業者の方で分別できておりますので問題との認識はございませんが、今後プラスチックのリサイクルを進める中で、そうした細かい周知も含めて検討していきたいと考えております。

 

【ジャイアン】

色々模索している中、これから前向きに動いていく方向性であること、とても有難いと思います。

 現時点で父島環境課前で試験的に実施している、プラスティック資源回収を母島を含め、拠点拡大するというのはいかがでしょうか。これは提案ですが、父島は大村と奥村と扇浦の3か所くらい、母島は元地の1か所程度から実施するのが、現場からみても現実的な状況だと思います。現行の環境課前の未広報の試験回収ではなく、しっかりと広報をしたうえで、段階的に拠点回収から進めるというものです。いかがでしょうか?

 

【石原環境課長】

 先ほど申し上げましたとおり、容器包装プラスチックの回収については、現在村役場第二庁舎の2階での試験的な拠点回収、その他父島の3箇所で集団回収にご協力いただいております。村民有志の方のこうした日ごろからの取組に感謝をしているところでございます。

 今後については、宮城議員から父島3箇所、母島1箇所から実施してはとのご提案もございましたが、今後は現在の村役場第二庁舎における試験的な拠点回収を発展させて、父島と母島で1箇所ずつ、周知広報した上で、村民の皆様が持ち込み可能な回収拠点を、まずは試行的な取り組みとして実施できないかと検討しております。

 プラスチック新法も令和4年4月から施行され、プラスチックのリサイクルが全国的に推進されておりますことから、本村においても、幅広く村民のご意見を伺いながら、段階を踏んで製品プラスチックも含めたプラスチックの資源回収に取り組んでいきたいと考えております。

 

【ジャイアン】

現行の仕組みを変えるということで住民も現場も多少の混乱する部分があると思うので、段階を踏んで丁寧に進めてもらえたらなと感じています。石原課長から前向きな答弁を頂けて、とても嬉しく、頼もしく感じます。

 プラスティックの問題の他に、父島の生ゴミ回収の問題があります。これからの時代を見据えて、プラスティックの資源回収と同時並行で検討を進める必要があると思います。こちらも提案としてですが、まずは拠点回収、もしくは外部委託、業務用限定などで回収していくなどが考えられると思います。いかがでしょうか?

 

【石原環境課長】

 父島の生ごみについては、現状生ごみ全体の1割程度を肥料原材料として一部の農家の方にボランティア回収していただき、その他の生ごみは焼却に回っているのが実態でございます。

 まずは、減量する手段としてすぐに取り組めることとして、生ごみの水切りをしっかりやってもらうとか、食べ残しを少なくするなどが、そうした広報を行うことから手を付けたいと考えております。

 また、衛生面に配慮しつつも、生ごみは可能な限り減量し、資源として循環させることが理想と考えております。現状の一部のボランティアに頼るのではなく、生ごみの焼却を減らすための継続的な取組が必要と考えており、ご家庭でのコンポスト化の取り組み推進や、母島のような生ごみの土中埋め込み型の大型コンポストの導入等、父島でも検討を進めたいと考えております。

 

【ジャイアン】

生ごみに関しても前向きな答弁、ありがとうございます。ぜひ少しずつ進めてもらえればと思います。

 

最後に僕自身、ゴミ回収の仕事をしていて、ようやく知った事実があります。

段ボールゴミについてです。

段ボールゴミは実は濡らさなければ資源となり、濡らせば焼却ゴミになるという事実です。

僕自身回収作業をしていて、内地の業者さんに会うまで、恥ずかしながらこの事実を知りませんでした。これは多くの村民が知らない事だと思います。

僕がSNSにこの事を書き込んだ時に「知らなかった!」というのをすごく聞いたので、雨の日に出さないで、前日に出さないでください、だけでなく、その意味と理由をしっかりと啓発する必要があると思います。いかがでしょうか?

 

【石原環境課長】

 段ボールのリサイクルにつきましては、今月の村民だよりにおいて、雑誌や紙の出し方と合わせて、濡れてしまうと資源化できないため、当日の朝に、かつ雨の日を避けて出していただきたいといった記事を掲載しております。

 その理由を多くの村民の方が知らないというご指摘であれば、周知が足りていなかったという部分もあるかと思いますので、村民の皆様に段ボールは適切に出せばリサイクルに回るという意識が浸透するよう、様々な手段によって理解を深める啓発、広報というものを継続して考えていきたいと思います。

 

【ジャイアン】

その村民だより、僕も拝見しました。前回の議会でペットボトルごみに関して質問し、その後も何度かやり取りをする中で啓発に向けて実際に動いてもらえて、現場としても嬉しく思います。迅速に動いて頂き、ありがとうございます。

実際に回収をしていて、ペットボトルごみに関して大きな変化は感じない所ですけれども、議会で話した中で執行部の方だったり、島民の議会を観た方からペットボトルの使い方、出し方が凄い変わったよと声を直接頂いたので、少しだけど意味があるなと感じました。段ボールに関しては最近雨が多い中、実際に雨の日に出す方は減りました。実際の手応えとして母島では感じていますので、啓発の意味を感じているところです。

 さて、実際に自分がゴミ回収と搬出に関わってみて、その量というものに現実感を持つことが出来ました。それは実体験として、ゴミの出し方、暮らし方にも大きく影響を及ぼしました。

年間の村から出るゴミの数値を公表し、住民にも関心を持ってもらうということはいかがでしょうか。前回の議会でペットボトルごみが村で年間27t出していると話しましたが、そんなに!という住民の方の声も聞いたので、成果を数字で知る機会を作ることで、自分たちの暮らしの影響を知り、ゼロカーボンを目指す大事な指標になるのでは?と思います。いかがでしょうか?

 

【石原環境課長】

 数字を公表してはどうかということですが、本村におけるごみの焼却量については、廃掃法に基づく廃棄物処理施設の維持管理情報の公表として、村のホームページで毎月お知らせしているところです。しかしながら年間のごみの総量や、リサイクル率などは具体的な周知ができておりません。

 ご指摘のとおり、村民の方に数字を見える化して関心をもってもらうことは、村民の方に今後さらにリサイクルにご協力いただくためには、非常に有効なことだと思われます。

 村民の皆様がごみを分別していただいた成果であるリサイクル率など、効果的にお伝えする手法というものを検討してまいりたいと考えております。