ペットボトルごみの軽減について

【質問】

(ジャイアン)

 今回は島のペットボトルゴミについて質問します。

日々、入港日に各家庭に荷物の配達をして、ゴミ回収をして、共勝丸でゴミ搬出の業務もしています。それら扱っていると、ペットボトルのゴミの量がとても多い事に気付かされます。

 お伺いすると、小笠原村は1年間に約27tものペットボトルゴミを内地に送っていると聞きました。計算すると、1日に74kg(トン袋に換算すると2袋半)のペットボトルゴミが人口2500人+観光や仕事の人の島生活で発生している状況になります。

1個23g位の500mlの空のペットボトルが1日に3200個捨てられている計算になります。

 小笠原村という小さな限られたエリアで、これだけ多くのペットボトルを廃棄しているわけなのですが、運送のコストや、リサイクル処理についてはどうなっているのか、まずはペットボトルゴミの現状について伺います。

 

 

(環境課長)

 ペットボトルの現状について答弁いたします。

 本村では、父島では週に2回、母島では週に1回、ペットボトルを資源ごみとして回収しております。

 ペットボトルの処理量でございますが、ここ数年は年間24トンから27トン程度で推移しており、搬出は容器包装リサイクルのルートにより島外搬出し、本土の処理業者においてリサイクル処理をしております。

搬出されたペットボトルは、処理業者のもとで、そのままペットボトルに再商品化されているほか、トレーなどに再生利用されておりますので、資源として循環されているという状況でございます。

また、ペットボトルの島外搬出や処理にかかる運搬経費は、父母間の運搬費を除き、容器包装リサイクル法に基づき、容器包装リサイクル協会より負担されており、本村としての運搬や処理のコストはかかっていないというのが現状でございます。

 いずれにしまして、ペットボトルについては観光客などの来島者の消費量も含むものとなりますが、宮城議員のご指摘のとおり日々の回収量は非常に多いという感覚をもっております。

 

(ジャイアン)

 ペットボトルが大変多く使用されており、多くが搬出されているという実態を踏まえ、限りある資源、もったいない精神、運送コスト、ゼロカーボンなども考えると、ペットボトル消費を軽減していくことが環境のために重要と思います。

それに加えて、ペットボトルの回収や運搬の負担軽減、さらには適正なリサイクルも推進してくことも同時に重要だと思われますが、具体的な取り組みとしてどのようなことを考えているでしょうか?

 

(環境課長)

本村におきましても、ペットボトルを減量することは、回収や村内の運搬のコスト・負担の軽減のためにも重要なことだと考えております。

 各個人個人にペットボトルの使用そのものを減らしてもらうことは、なかなかすぐには難しいと思われますので、まずはペットボトルをしっかりとつぶして出すことの周知の強化を図っております。

具体的には回収している資源カゴに「つぶして出して下さい」というシールを貼ったり、村内の掲示板への掲示のほか、都住や職住、さらには事業所など職員が回ってチラシを貼ったり配布するなどの対応を直近では行っております。

現状、つぶさないまま出されているペットボトルが非常に多いため、村民の皆様がペットボトルをつぶして出していただくことで、大きな効果があるものと感じております。

 また、ペットボトルのキャップをとること、汚れや飲み残しなどはしっかり洗ってもらうことも併せて周知をすることで、適正なリサイクルの推進が可能となり、ひいては環境負荷の少ない循環型社会の形成に資するものと考えております。

 

(ジャイアン)

 回収作業をしていて、実際に潰れていないペットボルが多い事は肌感覚として感じています。

キャップの除去も同様です。

そのようにペットボトルを適切に排出してもらうことは、非常に重要なことだと思います。

引き続き村民への周知徹底をお願いいたします。

 個人的にはペットボトルの飲み水を買うことをしないように心がけています。

井戸水や湧水を分けて頂いたり、ポット型浄水器を利用する等をしています。

また、イベント手伝いなどで貰ったペットボトルを何度も使えなくなるまで再利用するなど、ペットボトルをなるべく新規で購入しないで生活する努力をしています。

ぜひとも村の取り組みだけはなく、島民の皆さんにもペットボトルを減らすことを考えてほしいと思っています。

自身の生活からでるゴミ問題を通じて、資源や環境についても学べると嬉しいです。

最後に村長にお伺いします。

小笠原村はゼロカーボンシティを宣言しております。小笠原のペットボトルのゴミを年間廃棄量を現行の27トンから15トン程度に減らすなど、敢えて目標数値を決めて、成果を公表しながら、アクションを目指していくとより効果的で、島民も手応えを感じながらアクションを起こせると思いますが、いかがでしょうか?

 

(村長)

本村はゼロカーボンシティを宣言し、地球温暖化対策に取り組んでおり、今年度に区域全体の地球温暖化対策実行計画を策定しております。

地球温暖化を防ぐには、村民一人ひとりが二酸化炭素の排出抑制対策として、日常生活の中で身近にできることに取り組むことが大切ですので、例えばマイボトルを持つことでペットボトルの使用を少しずつ減らしていくということも、具体的にできる取り組みの一つであると考えております。

この地球温暖化対策実行計画の中で、そうした施策というのも取り入れていきたいと考えております。

また、ペットボトルを何トン減らすという目標については、まずはゼロカーボンシティの実現に向けて村民の一人ひとりの意識が高まっていくよう普及啓発を図っていく中で、目標設定が必要かどうかは検討していきたいと考えております。

 

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